第15回 OTAGAISAMAの輪！OTAサポ南雲ひとみさま
第15回 OTAGAISAMAの輪！OTAサポ 南雲ひとみさま
今回はOTAGAISAMAサポーターとして応援してくださっている、南雲ひとみさんにインタビューさせていただきました！
波乱万丈な人生を送りながらも社会福祉士として弛まぬ努力をし続ける南雲さんにたくさんの刺激をいただきました。
自己紹介
南雲ひとみと申します。
現在はeスポーツを用いて利用者さんの就労支援を目指す就労継続支援B型事業所「ONEGAMEさいたま」というところで働いています。この事業所は今年の9月に開設され、現在、知的障がいや精神障がいがある方など12名が利用されています。
私は社会福祉士の資格を持っていて、この事業所では※サービス管理者（略して『サビ官』）という役職についています。利用者さんが生活に関して悩まれているときは、「こういうところがありますよ」と、社会にある様々なサービスや施設を適切に案内ができる社会福祉士になりたいなと思っています。
※サービス管理者：
サービスの利用者それぞれに「支援計画書」を作成したり、
支援に当たるスタッフへの指導や助言などをする仕事
目次
「社会福祉士」として働く前は、子育て支援活動に従事
実は就労支援事業所で働き始める前から、「あさかプレイパークの会」という子育て支援団体で活動をしていました。今はNPO法人となっている団体で、私はそこの理事を勤めています。
私や周りのママ友が子育てをしていた頃、「周辺に川や緑があるにも関わらず子どもたちが外で遊ばないね」と話題になりました。当時は育児ネットワークがあちこちで出来ていた時期で、「遊び場を作りたい」という思いを持ったママ友たちと世田谷の羽根木にあるプレイパークを見に行ったんです。その時「朝霞もこういうのやりたいよね」という話になり、自分が保育士として働いた経験があったりその頃ちょうどボランティア講座を受けていたのもあって、団体の立ち上げに至りました。
その団体では毎週金曜日に、都会と田舎の中間にある埼玉県朝霞市の地の利を活かして「みんなで子育てをしていこう」というコンセプトのもと「トカイナカ」という定期イベントを開催しています。
子どもから大人まで皆が肩の力を抜いて過ごすことができる遊び場となっていますね。
「社会福祉士」を職として選んだわけ
「うちの子、発達障がいって言われちゃって、学校はいやになってしまったみたいなんですけど外ではよく遊ぶんですよね」という話を聞いたり、特別支援学級の補助をしたときに障がいを抱えている子たちを目にすることが多くありました。
「こういう子どもたちがこれから大きくなって働くときに、仕事場の選択肢ってどんなものがあるんだろう」と思ったときに当時作業所しかなかったんですよね。
障がいのある子たちにまつわる様々な問題に目を向けはじめて、生きづらさを抱える人達の就労支援に興味が出てきた頃、福祉業界でも、作業所がA型・B型に分かれるという大きな動きが出てきたので「私も動き出さなければ」と思ったんです。
社会福祉士として精進し続ける日々
私が社会福祉士の仕事を手にする直前は人生どん底でした。当時パートをしていたのですが、元旦那が病気で仕事が全くできない状態で、そのあとも色々とあって離婚をするに至りました。私自身も右目の黄斑というところから出血して、右の視界が黄色くなってしまいました。みなさんも気を付けてくださいね（笑）
かといって仕事をしないわけにもいかず、就職先を探していた時に出会ったのが「就労移行支援A型事業所サービス管理者」というお仕事でした。
通信で試験の勉強に取り組んでいたんですけど、4回くらい落ちましたね（笑）
無事社会福祉士になったあとも、時代の流れに伴って「自閉症スペクトラム」や「ADHD」、「LD」という言葉が出てきているので、自分で本を呼んでみたり、セミナーや講座に参加するなど、勉強に励んでいます。
これからやっていきたいこと
※画像はイメージです
やっぱりこの仕事をする中で難しいなと思うのは精神障がいのある方の就労支援です。施設に毎日来てもらうためのモチベーションの上げ方もそうですし、企業さんからは「やっぱり気分にムラがあるんでしょ？」と言われてしまうことも多いです。そうすると就活をしている本人のメンタルにも悪影響が出てしまいます。そういったときは私は「あなたの良さをわからない企業は損をしますよ。次行こう！次！」と声をかけるようにしています。利用者さんのモチベーションを上げるのはその人個人の考え方にもよるのでとても難しいのですが、就労に向けて動いて成長していく姿を見るのはやはりすごくいいなと思っています。
私自身も子育てをしている時の就活で「長く働けないんでしょ？」「よく休むんでしょ？」と言われた経験があるので、こうやって仕事を探すのに苦労をする人の気持ちには共感できます。社会でもっと仕事の分担や適材適所の考え方が取り入れられればもっとみんなが働きやすくなると思っていますし、「障がいがある方もこれだけ働けるんだよ」って世の中に見せていきたいです。
あとは、デザインやグラフィックをやりたい、絵を書きたいと思っているけれど仕事がないという方にもたくさん出会うんですよね。「自分の何かを芸術という形で発信したい」という方がよくいらっしゃって。そこの就労支援もすごく大事だと思うので、今後そこをやっていけたらなと思っています。
マイブーム
最近、たくさん音楽を聞くようになりました。自分でピアノを弾いたり、ライブにもよく行きます。長年音楽活動をされている方々のパフォーマンスを見にいって、「全然変わらないな！」と感動しながら聞くのが好きですね。
今はFacebookなどのSNSで同じアーティストを好きな人同士でグループが作られているので、コンサートに行った人の感想もよく流れてきていて、私もたまに読みます。そのグループのメンバー間で会う約束をすることもあるので、そういった感じでお知り合いが増えたのはすごくよかったなと思います。
IAECとの出会い
※画像はイメージです
IAECを最初に知ったのは、Facebookで「車いすカフェ」というイベントについて情報が流れてきたときです。車いすに乗っている方の感覚を実際に体験してみるという趣旨のイベントで、結局コロナでなくなってしまったんです。
でも私自身、車いすを利用される方の苦労をよく耳にしていたので、イベント自体にはすごく共感して、それをきっかけにIAECに興味を持ちました。
IAECやOTAサポのみなさんとやってみたいこと
それこそ、車いすカフェは一度やってみたいです。障がいあるなしに関わらずみんながそこにいておしゃべりができる場所があるといいなって思っています。おしゃれなカフェほど、バリアフリーでなかったりするんですよね、階段が多かったりとか。だからそういうことにもちゃんと配慮をしたみんなの居場所があるといいなと考えています。
あとは、私はサビ官としての経験があるので、何か事業所を立ち上げたいという方がいればサポートできると思います。アドバイスが欲しいという方がいれば「こういうのが必要なんだよ」とか「こういうところに気をつけなくちゃならないんだよ」とか、私自身の過去のミスもあったりするので（笑）、色々とお話できたらと思います。
みなさんへのメッセージ
※画像はイメージです
みんなで色々と協力して何かできたらいいなと思っています。
特に、精神障がいのある方は、ぱっと見配慮が必要ないように見えることが多く、障がいの存在を忘れ去られやすいので職場で難しい思いをしがちです。そういう方がご自身の能力をもっと輝かせられる場をみんなで開拓できるといいなと思っています。
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いかがでしたでしょうか？
南雲さんのような面白い経験と才能を持った方々が、IAECのOTAGAISAMAサポーターには沢山いらっしゃいますので、今後もご紹介していきます。
また次回をお楽しみに！
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