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今回は、OTAGAISAMAサポーターとしていつも応援してくださっている、藤原 浩章さんにインタビューをさせていただきました!
藤原さんはIT企業を経営し、日本各地を飛び回っていらっしゃいます。ITやDXを活用した「おもてなし」を大事にしながら、どのような想いを持って現在のビジネスや日々の活動をされているのかを伺いました!
こんにちは、藤原浩章です。
直接お客様と向き合って、提案して問題解決するというスタイルで株式会社スペリオル(Superior Inc.)というIT企業を経営しています。
弊社では「料亭の顧客システム」という、CRM(Customer Relationship Management)を開発しています。CRMとは、お客様に適切な対応をすることで顧客との良好な関係を構築・維持していくために顧客関係管理を行うツールです。
CRMを得意としていて、DX(Digital Transformation)を広めるという意味でも、日本文化を守れたらいいなという意味でも昔から取り組んでいます。DXというのは、2004年にスウェーデンの大学教授、エリック・ストルターマン氏が提唱した言葉で、「ITが人々の生活に浸透することによって、より豊かな社会になるんだってこと」と言われてたんです。「今デジタル化しましょう」って話ではなく、「既にデジタル化されてるはずの情報を組織の中で共有して、それを最適化していくか」ということなんです。「デジタル化されてないことをデジタル化しましょう」というわけではないんです。
本当に困ってたら何か手を打つと思うんですが、「より便利になるんだ」ということに気づいてない人たちが非常に多いんです。だから「組織の中の情報を共有化して、業務の効率化とか生産性を向上する」っていうことについて、もうちょっと良い方法があるんじゃないのかなあという疑問を持つ人に、手を差し伸べたいと思っています。
弊社では、システムをつくるときに「顧客を大事にする考え方」を大切にしています。
飲食店を例に挙げると分かりやすいんでちょっとお話しますね。
私が今、全国いろいろなところへ出張で行っているのは、料亭の若旦那が集まる会合が主なんです。10年前にその会合に参加した頃は、「この人たちの『おもてなし』はすごいんだろう」と思っていたんですけれどもね。顧客台帳は持っているんですが、情報の共有がうまくされていないんです。
例えば、よく行くお店に行った時に、案内してくれるスタッフが新人だったり、普段対応してくれるスタッフとは違う人だったりすると、「あれ、見慣れないスタッフだな?こちらのことはちゃんとわかってくれてるの?」と不安になった時に、「藤原様はVIPですから、うちのスタッフ全員わかってますよ」って言われたり、席についた時に「お飲み物は何になさいますか?」ではなく、「いつものお飲み物ならご準備できておりますが、今日のご気分はいかがでございますか?」って言われたら、ちょっと嬉しくないですか?っていうことなんです。
それが「お客様の手間を省く」ってことなんです。
担当者だけではなく、組織全体として自分や自社のことを分かってくれてるから、「やっぱりあそこに頼んでおいた方がいいな」って思わせるようなことが出来る。
これはやはり、あらゆる業種における「おもてなし」の本質だと私は思っています。
ロードバイク、自転車が最近のマイブームです。
会社が傾いた時に、移動手段として、クロスバイクを使ってました。ところが、盗まれちゃったんです。それで「また新しいの買わなきゃ」と思い、自転車屋さんで、みんなで集まって自転車で遊びに行こうというイベントを見つけて参加してみたんです。最初はロードバイクの全身ユニフォームみたいなのを着るのが恥ずかしいから、普通の恰好で行ってたんです。でも、20人、30人で集まって走っていくと、皆がそういう格好だから、自分の方がむしろ浮くんです(笑)
そこから「じゃあ、いっそのこと、ロードバイクにしてみるかな」って感じで始めて、今に至ってます。
※写真はイメージです。
落ち着いた雰囲気で、ここまで色々な質問に快く応じてくださる藤原さん
独立して会社を経営される現在にいたるまでには、いくつものターニングポイントを経験されてきたそうです。
私は愛知県で生まれ、高校まではそこで育ちました。小さい時は、あまり目立ちたくない子で、割とおとなしくしていた方で、反抗期みたいなこともない、存在感が薄い子だったと思います。中学校の時に父に「子供だけでアメリカに行くツアーがあるけど行くか?」と聞かれて、即答でアメリカのツアー参加を決めました。同じような中学生が全員集まってアメリカへ一か月ぐらい滞在するというツアーで行ったんです。カナダのブリティッシュコロンビア大学で合宿しながら、スポーツをしたり勉強をしたりしました。それまで目立ってなくて、成績もたいして良くなかったんですけれども、その後帰国してからは成績が急に良くなって自分でも不思議でした。担任の先生からは、不思議がられて「いったい何をやったんだ」とか非常にしつこく聞かれた思い出がありますね(笑)
※写真はイメージです。
大学では建築工学を専攻しました。新卒でその分野の会社へ就職するんですが、転機という意味では、IT企業へ移る時ですかね。最初は建築工学が生かせる会社だったんですが、仕事をしているうちに、図面を描いているだけじゃなく、もっと機械的に効率化できるのではないかと考えていました。IT系のお仕事はあったのですが、社内にあまり得意な方がおらず、新しいコンピューターが入ってくるたびに、「お前、やっておけ」みたいな感じで、私がそのPCを使った仕事をやらされてました。でも私はそれが好きな仕事だったので、そればかりに没頭してしまいました。新しいソフトウェア、新しいパソコン、専用の機械なんかが入ってくるわけですが、意外と使いづらくて、ユーザーのことを考えてないんじゃないかなあと感じまして、「これ、自分で作れないのかな」と思うようになり、最終的にIT企業に移ったのです。それが20代のターニングポイントですね。
※写真はイメージです。
30歳で結婚し、その頃からいつか自分で会社を立ち上げようと考えていました。数年後、独立を考えていた時にエジプトへ行きました。私の今の会社は、「株式会社スペリオル」という名前なんですが、英語表記だと「SUPERIOR」と書くんです。でも、ロゴマークでは「O」の文字の代わりに、スカラベのイラストを入れてるんです。弊社のサイトではあちこちに、スカラベが出ていまして、「そんな虫になんの意味があるのか」と問われるのですが、このエジプト旅行が大きなきっかけになったんです。
エジプトでは、スカラベっていう甲虫が「幸運の象徴」なんです。(※スカラベ=フンコロガシのこと)
虫なんて山ほど種類がいるのに、「なんでフンコロガシなの?」って、エジプトで出会う人みんなに聞いたんです。彼らは「Scarab is lucky」と言うんです。確かに調べてみると、「スカラベを太陽の運行を司る神である太陽神ケプリと同一視した。太陽は再生や復活の象徴でもあり、スカラベは聖なる甲虫」と書かれていて、エジプトの中ではそういう意味合いがあるんです。だから「幸運の象徴」ということです。それを社名にしようかと思ったぐらいなんですけれども、さすがにやめておきました・・・(笑)
会社のロゴマークの中に組み込むことで、私と関わる人たち、私と名刺交換してくださる人たち、お客様はもちろんのこと、関わる全てのステークホルダーの人たちに、幸運をもたらすような存在でありたいと思って、日々活動しています。
※写真はイメージです。
会社を興して10年ぐらいは絶好調で、勘違いを起こしていたわけで、その先にターニングポイントがくるわけです。まぁリーマンショックが一番大きいわけですけれども、そういう社会の変化の中で、自分の中での大きな勘違いを正さなければいけない時が訪れて、その結果大きな借金を作るわけです。そういう事態に陥るんですね。
会社が好調の時は、車を3台保有していて、シーンごとに使い分けていましたが、会社が傾いてからは、移動手段として、ロードバイクを使いはじめました。実は、ロードバイクを使い始めてから、事故を今まで2回やっているんですね。一回目の事故は特にひどくて、相手の不注意で私は跳ね飛ばされたんですが、その人自身がすごくいい人だったんで、その人との事故が原因で自転車乗れなくなりましたとか、言ってはいけないんじゃないかと思いましてね。
ロータリーの活動もやっています。ロータリーはロータリークラブとして世界各地にあるのですが、ロータリーは基本「職業奉仕」なんですね。仕事を通して社会の役に立つということです。
例えば2011年に東北大震災がありましたよね。その翌年には石巻へ、私は復興支援で行っているんです。それから数年は、毎年石巻へ行っていたんです。2013年の時だったかな、たまたまそこで、東北で自転車のレースで「ツール・ド・東北」というのが始まったんです。それから毎年開催されているんですけれども、私も4年ぐらい続けて参加したんです。参加する中で、石巻でたまたま、自転車に乗る料亭の関係者と知り合い、「復興支援ライド」と称して、名古屋から何人かで自転車を持って行って、いろんな被災地を石巻の人に案内してもらって、向こうで少しでも飲んで食べてお金を少しでも落とそうという企画を行っていました。
まぁそういうことも含めて、50代手前でいろいろ会社のことが起きて、50歳になる時に、いろいろ考えなおす機会があって、人の世話を焼いている暇はなかったんですけれど、なにかしら社会の役に立てればって思いが、より強くなりましたよね。
※写真はイメージです。
最初IAECの山口さんと出会ったときは、活動とかは何も分かっていなかったです。今もよく分かっていないんですけれども(笑) 山口さんに誘われて「どうですか?」と言われてきたから、私の中で「これはどうにかしなくちゃいけないんじゃないか」と思うようになったんです。活動に共感したとかそういうことは、実は何もなくて。障がい者の方たちのことも、私自身が分かってない中で、まず分かってないなら、知ることから。支援するとか応援するとか、そんな偉そうな話ではなく、分かってないからこそ、まず応援するところから始めることにしました。
※写真はイメージです。
ITを駆使して、人と人が繋がるようなサービスを構築することで応援できたら良いなと思っています。例えば、いろんな人たちのサービスを現金ではなくポイントにして、サービスを提供する側の人が、ポイントをたくさん持ってる人に対して、会員のランクを決めて、ランクに応じたサービスが出来るようなことを考えています。とにかく、みんなが繋がれるような、そういうサービスを作ることで、応援出来たらいいなと思っています。まぁ「手伝う」というか、そんなに出来ることはないと思うので、ロータリーじゃないですけど、職業奉仕というところで、自分の仕事を通じて、出来ることがあるなら、そういう事でお役に立てたらいいなあと思っています。
リアルで会ってお話しているわけでもないので、どんな方たちかも分からないし、それぞれの想いはあると思います。私は復興支援で繋がった人たちとも、あれから10年以上経ちますが、未だにお付き合いしてるんですね。やはり志として、そこで何か役に立ちたいと思った人たちですので、一番基にあることは、多分似たようなことじゃないのかなと思っています。まぁそういう人たちが集まれば、それなりに日本社会を良くしていくことになると思いますから、どうか皆さん繋がってやっていきましょう。
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いかがでしたでしょうか?
藤原さんのような面白い経験と志を持った方々が、OTAGAISAMAサポーターには沢山いらっしゃいますので、今後も「OTAGAISAMAの輪」にてご紹介していきます。
また次回をお楽しみに!
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